【楽天市場】送料込みラインに緊急停止命令!命令の申立てとは?

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【楽天市場】送料込みラインに緊急停止命令!命令の申立てとは?

こんにちは!
本日は、2月28日に公正取引委員会から
発表された
「楽天株式会社に対する緊急停止命令の申立て」
についてご紹介いたします。

緊急停止命令とは?

公正取引委員会の申し立てを受け、
裁判所が緊急の必要があると認めた時に、
独禁法違反の疑いがある行為を一時停止させる命令。

引用元:時事ワードドットコム
とあります。
実際の独占禁止法違反にて強制停止の場合は、
3か月ほど命令に実行に時間を有します。
その間、過去の事例では、
公正取引委員会の主張が、
全て受け入れられています。

楽天市場側の意見としては

楽天市場が発表した
【楽天市場】公正取引委員会による緊急停止命令の申立てについて
のRON会議では、

 当社といたしましては、今回、緊急停止命令の申立てを受けた事実を厳粛かつ真摯に
受け止め、裁判所の手続きに適切に対応して参りますが、引き続き、本施策に関しまし
ては法令上の問題はないものと考えております。公正取引委員会の調査につきまして
は、ご理解を得るべく、全面的に協力して参ります。

と、「送料込みライン」を進める内容を
発表しています。

実際にはどうなるの?

今回発表された内容として、

楽天による別紙記載の「共通の送料込みライン」の導入は,
自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して,
正常な商慣習に照らして不当に,
取引の相手方に不利益となるように取引の条件を変更しているものであって,
独占禁止法第2条第9項第5号ハに該当し,
独占禁止法第19条の規定に違反する疑いがある。

引用元:(令和2年2月28日)楽天株式会社に対する緊急停止命令の申立てについて|公正取引委員会

この19条に違反した疑いがあるとして、
同じように命令を受けた事例が、
平成28年6月15日の
コールマンジャパン株式会社
の例です。

その際には、
コールマンジャパン株式会社はお知らせを発表し、
指摘を受けた内容の商品や、販売形態を改め、
今後行わないと発表しています。

楽天市場に置き換えると…

実際には、指摘を受けている内容は
「送料込みライン」について
「違反する疑いのある行為をしている者に対し、
当該行為、議決権の行使若しくは会社の役員の業務の執行を
一時停止すべきことを命じ、又はその命令を取り消し、
若しくは変更することができる。」
引用元:【緊急停止命令】第七十条の四 

としています。

つまり、指摘を受けた過去の会社も
指摘内容を行わない旨を発表しており、
楽天市場も「送料込みライン」を
強行することは、
独占禁止法に違反するとの発表となります。

そうなると、
冒頭の楽天市場の発表では、
法令上の問題はないもの
ととらえているところとかみ合わなくなりますね。

強行するのか、取りやめるのか…?

もし、強行を行い、独占禁止法に
違反していると判決が下された場合、
以下の罰則が独占禁止法に
定められております。

1.公正取引委員会では,違反行為をした者に対して,
その違反行為を除くために必要な措置を命じます。これを「排除措置命令」と呼んでいます。
2.私的独占,カルテル及び一定の不公正な取引方法については,
違反事業者に対して,課徴金が課されます。
3.カルテル,私的独占,不公正な取引方法を行った企業に対して,
被害者は損害賠償の請求ができます。この場合,企業は故意・過失の有無を問わず責任を免れることができません(無過失損害賠償責任)。
4.カルテル,私的独占などを行った企業や業界団体の役員に対しては,罰則が定められています。

ただ、取りやめを行った場合や、
独占禁止法と認められない場合は、
また見解は変わってまいります。

過去の事例でも紹介をいたしましたが、
こういったニュースが世に広まり、
「楽天市場」としての
評判が広がり、企業としての対応を
迫られることが多いようです。

まとめ

新型コロナウィルスの流行により、
デマ情報や、わからない内容に踊らされる昨今。
どんな立場の人も、悩み、考え、決断をする機会が
増えてまいります。
今後もこういった事例が増えていくのでは、と思います。
決して情報に踊らされず、
長い目の見通しが必要になってくるのかもしれません。

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