ネット販売における食品表示のガイドブックのパブリックコメントを開始
こんにちは!
本日は消費者庁が開始した
「インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック(案)」
に関するパブリックコメントの開始についてお伝えします。
関連して開かれた記者会見では、
ガイドブック作成に至った背景と経緯、その目的について説明がされました。
ガイドブックの作成に至った現状
新型コロナウイルスの影響によりインターネット通販を利用して、
食品を購入する機会が増加したことは本サイトでも何度か取り上げております。
EC全体が盛り上がり見せる一方で、食品表示基準で定める表示情報は現在、
食品の容器包装上に限っており、ECサイト上への掲載は対象外となっています。
特に定まったルールが無いという現状を踏まえ、
消費者庁は2021年度~22年度にかけて
消費者の意向や事業者の取組実態の調査を行うことによって、
EC サイト上でどのような食品表示情報の掲載が望ましいか
有識者による検討会を経てガイドブックの作成案をまとめました。
ガイドブックの位置づけ
ガイドブックをおもに活用いただきたい事業者として
Ecサイトの運営事業者を想定。
具体的にはネットモールなどに出店する事業者・
ネットスーパー運営者・メーカーの直販サイト運営事業者
定期購入等の宅配事業者・おとりよせ販売事業者などが含まれます。
このガイドブックは消費者の食の安心・安全を確保し、
適切な食品の選択がされることを企図とし策定されたものなので
参考ツールとして活用してほしいとのことです。
どんなことが書いてある?
食品表示情報を提供するにあたって重要となる基本指針が4つ定められています。
1.できるだけ食品表示基準に準じて情報提供しよう
消費者へ適切に情報提供をするという観点から、容器包装上に記載している食品表示については、
できる限り食品表示基準に準じた表示方法で EC サイト上に掲載しましょう。
2.消費者の安全を第一に、正しく分かりやすく情報を伝達しよう
期限情報やアレルゲン情報等、消費者の安全や健康に直結する情報提供が不
正確であれば、健康危害が生じる可能性があるため、実際に配達する商品と EC サイト上の食品表示
情報にギャップが起きないよう、正確に、かつ、分かりやすく情報伝達をすることが重要です。
3.消費者が見やすいサイトを構築しよう
消費者にとって情報が見えにくい状態で情報提供されている場合、
改善要望のお申出を頂戴することはもちろん、
消費者に誤認を与えることにより健康危害をもたらしてしまう可能性もあります。
ECサイトのデザインや情報記載方法等については、
消費者にとって分かりやすく、情報が見えやすい構成とすることが求められます
4.問合せに適切に回答できる体制を整えよう
食品表示情報の入手状況や管理状況など、
ECサイト運営に関する様々な制約要因により、
食品表示情報全てを掲載することが難しい場合もあります。
消費者から食品表示情報に関する問合せを受けた際に、
電話、メール、その他情報提供手段によって適切に回答できるような
体制整備をしていきましょう。
4つの方針に基づいた食品表示情報提供方法の例も公開されています。
例えば期限情報では、
具体的な年月日表示の表示(例・賞味期限:●年●月●日)が
望ましいですが配達のタイムラグなどにより不可能な場合が多いです。
その場合は望ましい情報提供方法として
期限残表示(例・賞味期限:賞味期限まで到着日から●日以上お日もちするものをお届け)
期間表示(例・賞味期限:製造日から●日)
サイト全体方針掲載(例・本サイトでは、当社が定めた日数以上の期限残の商品に限り、出荷しています。)
といったものをあげています。
パブリックコメントは5月26日まで募集、ガイドブックは6月中の作成を目指しているとのことです。
こちらに掲載した内容はガイドブックの一部となっています。
詳しくご覧になりたい方は下記リンクをご参照ください。
参考リンク:
インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック案等に関する意見募集について
インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック